総額532万円 古川俊治議員が政治資金で高級ワイン爆買い
同様の領収書が3年間で67件も…(C)日刊ゲンダイ拡大する
■公職選挙法に問われる可能性も
古川事務所はワイン爆買いについては「各種の会合に持参あるいは差し入れをしたワイン代」、寺田倉庫への支出については「書類保管用の賃借料」と説明した。政治資金に詳しい上脇博之神戸学院大教授はこう言う。
「ワイン議連の活動のためだったとしても、これだけの量ですから不自然です。活動に本当に必要だったのか説明すべきです。選挙区内の有権者に贈答品として渡したのなら、公職選挙法に問われる可能性も出てきます」
政治資金で何でもアリは許されない。
怪しい支出はまだある。古川氏が代表を務める政党支部の収支報告書(14年分)には、ワインセラーのリースをメーンに手掛ける「寺田倉庫」への支出が記されている。1月27日と2月27日に6万5835円。3月27日には6万7716円。5月27日以降は12月29日まで、ほぼ1カ月置きに7万4088円支出している。全て事務所の維持などに関わる「事務所費」の「賃借料」として処理されている。
寺田倉庫のワインセラーは、最低月5万円からリース可能。本数が多くなると大きいサイズが必要になり、料金も高くなる。古川氏は、国産ワインの価値が適切に評価されるための制度づくりを目的とした議連「ワイン法制定に向けた勉強会」の発起人を務めるほどの“愛好家”だ。
まさかとは思うが、政治資金で爆買いしたワインを、自分用にワインセラーに保管したわけではあるまいか。
■公職選挙法に問われる可能性も
古川事務所はワイン爆買いについては「各種の会合に持参あるいは差し入れをしたワイン代」、寺田倉庫への支出については「書類保管用の賃借料」と説明した。政治資金に詳しい上脇博之神戸学院大教授はこう言う。
「ワイン議連の活動のためだったとしても、これだけの量ですから不自然です。活動に本当に必要だったのか説明すべきです。選挙区内の有権者に贈答品として渡したのなら、公職選挙法に問われる可能性も出てきます」
政治資金で何でもアリは許されない。
埼玉の春 草加や八潮の小中学校、受水タンクに蛇口 低予算で災害時の水確保 /埼玉
埼玉の春 草加や八潮の小中学校、受水タンクに蛇口 低予算で災害時の水確保 /埼玉
大規模災害時、地域住民に速やかに緊急給水するため、草加市や八潮市などが小中学校の受水タンク(槽)から飲料水を提供できるよう「蛇口」の取り付けを進めている。隣接する自治体も蛇口付設を「研究中」といい、医療や初期消火でも“命綱”となる水を確保しようと、各自治体が工夫を凝らしている。【武田良敬】
東日本大震災後、学校の耐震化に伴って校舎屋上にあったタンクが地上に移される動きが加速したことや、各地で進められてきた緊急用地下貯水槽の設置に比べて低予算で済むことから、蛇口を取り付ける動きが広まりつつあるとみられる。
草加市は2013年度から3カ年で全32小中学校のタンクに蛇口各1個を取り付けた。それまで、災害時は市内の浄・配水場などから2台の給水車が各小中学校のゴム製の風船式貯水槽(水量0・5トン)に給水して回る計画だったが、貯水槽のゴムの劣化などが懸念されたため、「蛇口」を採用。同市は蛇口付設を自主防災の柱の一つと位置づける。
八潮市は4月から新年度予算324万円を充てて4小中学校でタンク(同5~30トン)への蛇口取り付けを進める。3年間で全15小中学校に整備する方針で、蛇口に分配ホースをつなげ、その先にさらに四つの蛇口を付けて同時に使用できるようにする。同市の危機管理担当者は「隣の草加市で蛇口を付けたと聞き、これだと思った。東京都区部などで始まった(アイデアの)ようだ」と話す。
災害時の緊急給水を巡っては、阪神大震災をきっかけに自治体による「市民1人当たり1日3リットルの飲料水の確保」を求める声が上がり、八潮市もペットボトル水の備蓄などを進めてきた。また、災害時には市内の配水場などから2台の給水車が小中学校を巡ることを想定していたが、道路寸断時に市全域をカバーしきれない可能性もあるとして今回、蛇口を導入した。
一方、戸田市も市内5カ所に緊急用地下貯水槽を設置し、全18小中学校などに災害用井戸を整備してきたが、「水確保は二重三重に」と、13年度以降、蛇口取り付けも進めている。
また、越谷市は1987年から市内の公園や学校計22カ所に緊急用地下貯水槽を整備してきたが、管理者の越谷・松伏水道企業団は「蛇口(の取り付け)も研究中」という。緊急用地下貯水槽は、職員がマンホールを開けて手動ポンプで水をくみ上げる手間がいり「どんな事態が起きるか分からず、水の選択肢は多い方が良い」としている。
草加市が新対策 排水路樋門「フラップ式扉」/地下道にバルーン遮断機/児童、生徒に避難方法指導 /埼玉
草加市が新対策 排水路樋門「フラップ式扉」/地下道にバルーン遮断機/児童、生徒に避難方法指導 /埼玉
「都市型水害」に備えて
台風やゲリラ豪雨時に一気に増水する「都市型水害」から住民を守るため、草加市は新たな対策を始めた。雨水を河川に逃がす排水路のゲート「樋門(ひもん)」に、弁の仕組みで自動開閉する「フラップ式扉」を装備。冠水の恐れのある地下道入り口には車両の進入を防ぐバルーン(風船)遮断機を設置した。また一方では、児童・生徒に2メートル大の地図ボードを使って避難方法を指導するなどハード、ソフト両面で工夫を重ねている。【武田良敬】
同市は住宅が密集し団地などの雨水がコンクリート排水路を経て650カ所で綾瀬川や中川などに流入する。場所によっては市街地が河川より低い、皿のような地形のため、水はけが悪く雨水がたまりやすい。1990年代までは、総雨量が200ミリを超えると床上・床下浸水被害が1万2000戸超に上るケースが度々だった。
その後、国と県が利根川水系の治水を進め、市も排水ポンプ場を20カ所に増設するなどして被害は減ったものの、2013年の台風26号では157戸が、総雨量387ミリだった15年の関東・東北豪雨では44戸が浸水した。
昨年度、市は「排水効率を少しでも上げよう」と排水路のゲートに「フラップ式扉」を採用した。もともとゲートは河川側の増水時に逆流を防止するため閉鎖するが、新たに河川の増水を感知するセンサーと可動式の扉二つを窓のように付け、陸側の水だけを排出する仕組み。東日本大震災後、津波の遡上(そじょう)防止策として再評価されており、県内では初の設置。市は中央部を東西に流れる伝右川の護岸3カ所のゲート(縦横約1・5~2メートル)を総工費5600万円で更新した。「ポンプより低予算」といい、今年度は市内のゲート230カ所のうち、古綾瀬川などの3カ所を「4窓付きゲート」に改める。
バルーン遮断機は東武伊勢崎線下の「谷塚ずい道」入り口に今年1月に設置した。さいたま市や加須市にならったもので、トンネル内が15センチ冠水するとセンサーが感知し自動でピンクのバルーン(長さ3・5メートル)が膨らんで通行止めにする。
防災学習は、市内32小中学校で5月スタート。地域の水害危険箇所を詳述した市ハザードマップを教材に「側溝に近づかず、高台へ」といった心構えや対策を学ぶ。市は「自分の身を自分で守るため、役立てて」と話す。
草加の官民が創業支援 女性が飲食店、初の成果 空き店舗を改修 野菜料理店に
草加の官民が創業支援 女性が飲食店、初の成果 空き店舗を改修 野菜料理店に
2017/5/11付
日本経済新聞 地域経済
草加市は2015年度に、空き店舗を利用してビジネスや地域住民の交流、雇用を創出する、リノベーションまちづくり事業を始めた。空き店舗での起業志望者を集めた3日間の起業塾を開き、事業計画を審査し不動産所有者と引き合わせるのが主な内容だ。
初開催の16年度は24人が参加。塾に参加した田中昴さん(35)が3月末、地域の農家から仕入れた野菜を中心にした大皿料理が売りの飲食店「野菜とお酒のバル スバル」の開業にこぎ着けた。同事業の第1号だ。
起業塾では数人のグループで空き物件の活用方法を考え、物件所有者に提案した。田中さんは専門家の支援を受けながら事業計画を練り、日本政策金融公庫から創業資金として600万円の融資を確保。「起業塾を通じて飲食業以外にも多様な業種の専門家から意見をもらい、開業に役立っている」(田中さん)
空き店舗は元すし店で、同じ飲食業だったため改修費用が抑えられたことも幸いした。1カ月で150万円売り上げるのが目標だ。
草加市は東京に隣接したベッドタウンで人口流入が続く。その一方、買い物や飲食は都心などで済ませる人が多く、消費は市外に流出しがちだ。商店街は空き店舗が目立っており、さらなる空洞化を防ぐためのにぎわい創出が急務だ。
空き店舗を活用した事業は、かつて宿場町として栄えた旧日光街道周辺に地域を絞った。狭い範囲で集中的に起業を促して、短期間で地域活性化につなげる。
第1号店の誕生により、周辺への波及効果も期待する。別の起業塾参加者らも子育て中のクリエーター向けに、子連れでも仕事ができる場所を提供する事業を始める予定だ。
市は日本政策金融公庫と連携し資金面でも支える。創業関連の融資を受けた起業家が1年分の返済を終えた場合、年間利息の半分を補助する。他の地域金融機関とも連携し、持続性のある市街地活性化策を進めていく。
足立区 花畑人道橋の詳細設計を年度内
首都圏3ヵ所にサテライトオフィス開設
2017/7/24 不動産新聞
https://www.re-port.net/article/news/0000052700/
首都圏3ヵ所にサテライトオフィス開設
(株)東武鉄道は21日、厚生労働省の平成29年度「仕事と子育てを支援するサテライトオフィスのモデル事業」に参画。首都圏内3ヵ所にサテライトオフィスを開設すると発表した。
多用な働き方ができるテレワークの普及・促進の一環として厚生労働省が公募したサテライトオフィスのモデル事業に、同社が所有する埼玉県草加市、埼玉県富士見市、神奈川県横浜市内の合計3物件が採用されたもので、運用等に関する業務は東武ビジネスソリューションが受託して実施する。
企業の場所にとらわれず仕事ができ、通勤時間の削減や育児・介護等と仕事の両立や、多様で柔軟な働き方による業務の効率化が期待されるサテライトオフィスは良質なテレワークの推進につながると考え参画。駅を中心とした子育て支援・就業支援など、生活支援の充実による沿線価値向上と子育て世帯の安定住化促進を図る。
開設するサテライトオフィスは、「サテライトオフィス草加松原」(埼玉県草加市、座席数14席)、「サテライトオフィスふじみ野ナーレ」(埼玉県富士見市、座席数17席)、「サテライトオフィス横浜」(横浜市西区、座席数16席)。開設期間は2017年8月23日~19年2月28日まで。
千葉) 香取神宮の「鹿苑」残った 愛護会が譲り受け
シカ飼育は6月まで!? 香取神宮「リスク大」 譲渡の愛護会「継続を」
香取神宮(香取市)のシカが、昨年7月にボランティアグループ「香取の鹿愛護会」(川崎市、鍵元礼子代表)に譲渡され、今年6月末をもって1年間の引き取り猶予期限を迎える。残り半年を切る中、愛護会は「まだ新しい飼育場所は決まっていない。可能なら今の場所で飼いたい」と切望。一方、神宮側は「このまま飼い続けるのはリスクが大きい」と期限内の退去を望んでいる。(香取支局 馬場秀幸)
観光地などで生育しているシカでは奈良公園(奈良市)が有名。香取神宮の関係者などによると、同神宮のシカは昭和30年代ごろ、ゆかりのある鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)に倣って飼い始めたという。現在、敷地内の柵の中に16頭いる。
◆飼育めぐり批判も
かつてはシカ以外の動物も複数いて、敷地内の憩いの場としても人気があったといい、雑務スタッフが餌やりなどの世話をしていた。このため「プロの飼育員はおらず、シカにとって決して良い環境ではなかった。飼育の方法をめぐって、たびたび動物愛護団体から批判があった」(同神宮)という。
数年前から、愛護会とは別のボランティアが支援を行っていた。神宮側は昨年春、鍵元さん(44)らの活動を理解し飼育全般を依頼。両者の関係は良好だった。同会も「このまま神宮でシカを世話するのが一番と考えていた」と振り返る。
それが、なぜ神宮がシカを手放したのか。
理由について、同会は昨年6月にあった出来事を指摘。「神宮の担当者が何の前触れもなく、赤ちゃんを産んだばかりの母ジカと、出産前のシカの2頭を『シカが増えすぎた』との理由で、知人に譲った」という。すぐに2頭は神宮に戻ったものの、この一件以降、両者の関係はこじれたという。昨年7月、神宮は同会にシカを譲渡するとして、文書を取り交わした。
◆のしかかる愛護法
譲渡の背景には、飼い主の責任などを求める2013年9月に施行された改正動物愛護法もあった。神宮側は「『ただ、かわいい』だけでは動物を飼える時代じゃなくなった。シカのことを思えばの譲渡。現行の法律では、やむを得ない。このまま飼い続けることはリスクが大きい」と説明。
さらに「あの場所(鹿苑)でシカを飼っている以上、飼い方などをめぐって、インターネットで誹謗(ひぼう)中傷の書き込みをされるのは香取神宮。以前に愛護動物ではなく、畜産動物として飼うことも模索したが、宗教法人として、シカを思えばこそ譲渡するしかなかった」と続けた。
日本神話に登場する鹿島神宮の武甕槌大神(タケミカヅチノオオカミ)と香取神宮の経津主大神(フツヌシノオオカミ)が、手紙でやりとりした際にシカを使ったとの言い伝えがあるなど「神の使い」とされた同神宮のシカ。参道で商売を行う経営者の一人は「もともといたシカがいなくなるのは寂しいが、神宮が決めたことなので」と話した。
千葉)香取神宮の「鹿苑」残った 愛護会が譲り受け
岩城興
2016年6月7日03時00分 朝日新聞
東国三社の一つ、香取市の香取神宮には「鹿苑(しかえん)」があり、神の使いとされるシカ16頭がいる。市民団体「香取の鹿愛護会」のボランティアらが飼育し、境内の憩いの場になってきた。この6月末で廃止される予定だったが、直前に迫った先月、存続することが決まった。
「可愛いね」。4月下旬、本殿の裏手奥にある鹿苑。参拝客が三々五々、訪れる。脇では愛護会の女性4人が、シカたちの世話をしていた。一口大に切ったニンジンをえさ場に入れると、シカたちが一斉に駆け寄ってきた。代表の鍵元礼子さん(44)=川崎市麻生区=は「目が優しく、人なつっこい。みなさん『癒やされる』と言います」。
鹿苑は広さ約350平方メートル。放し飼いにすると近隣の畑を荒らしてしまうため、金網で囲う。愛護会には県内外の約250人が登録し、活動費を寄せるほか、うち約30人が交代で日常の世話をしている。1頭あたり1日約10キロのえさが必要といい、近隣の豆腐店からおからを、農家からは形がいびつか一部が傷んだ野菜をもらっている。
香取神宮によると、昭和30年代終わりごろ、同じく東国三社の一つ鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)にならって飼い始めたとされる。しかし近年は人手不足で世話が行き届かなくなり、ネット上や電話で非難されたこともあったという。
鍵元さんらが面倒見を買って出たのは約3年前。奈良公園(奈良市)の「奈良の鹿愛護会」をめざし、自ら会を立ち上げた。初めて訪れた時は栄養不足のためか、「毛並みがボロ雑巾のようだった」という。毎日のえさやりや獣医師の協力もあり、元気を取り戻した。昨年には赤ちゃん4頭が生まれ、16頭になった。
昨年6月、神宮の当時の担当者が、出産直後と間近の母鹿2頭を個人に譲った。2013年9月施行の改正動物愛護法で、動物を終生大切にするよう飼い主の責任が明文化されたことが理由だといい、現在窓口となっている香田隆造禰宜(ねぎ)は「可愛いだけでは飼えない。シカのことを思えば、頭数を減らす必要があった」と振り返る。
愛護会の申し入れで2頭は戻されたが、これを機に昨年7月、愛護会が「責任を持つ」と全頭を譲り受けた。今年6月末までに新しい飼い場所を探すことが条件だった。
しかし地元から廃止に反対する声が上がり、神宮側も今年に入って鹿苑継続を検討し始めた。5月初め、「互いの信頼関係が築かれた」と、無償で鹿苑を提供する内容の覚書を交わした。鍵元さんは「地元から『ヨソの人間がシカを連れて行った』と思われたくなかった。できるならば、神宮で飼い続けるのが一番と考えていた」。香田禰宜は「神様とご縁のあるシカが残ることになり、喜ばしい。できる限り協力したい」という。
課題はえさの調達に加え、世話当番の人繰り。メンバーは6割が県外在住で、数時間かけて通ってくる人も多い。鍵元さんは「地元でもシカの存在が意外と知られていない。もっと多くの方に参加してもらい、活動を盛り上げていきたい」と話している。